2005年 04月 23日
100歳の美しい脳 |
今日は出かける予定なれども、急に腰が痛くなり、あわてて整形外科へ。薬を処方してもらって、あとはのんびりすることにしました。友人に電話してみたら職場で休日出勤していたので、こんないい天気で、しかもゆったりとしているのが申し訳ないような気がしました。
実家に立ち寄ったら、ちょうどライラックが花盛りでした。子供のころ祖父の家の庭からちいさな苗を移したものですが、あっという間に大きく育ち、ひこばえもたくさん、今ではライラックの垣根のような感じになっています。いくつか枝をわけてもらって早速花瓶に生けてみました。丁寧に湯あげしたので、何日かはライラックの香りに包まれてすごせそうです。
さて、アマゾンに注文していた『100歳の美しい脳』(デヴィッド・スノウドン著・DHC)が届きました。パラパラっとめくっただけでまだ熟読モードには入っていませんが、これはいい本だという確信はもちました。著者は医学博士で、アルツハイマー病の研究者です。彼の研究に協力したのはノートルダム教育修道女会(日本では京都市において、京都ノートルダム女子大学、ノートルダム女学院を経営)の678人の修道女たち。死後脳を献体することを含めて、加齢とアルツハイマー病の因果関係の研究「ナン・スタディ」に参与したのです。
修道女のライフスタイルはこうした研究に適しています─というのは、共同生活を送っていること、そして生涯にわたって詳細な記録が残されるためです。共同生活を送っているからこそ、そこに現れる個人差がアルツハイマーとの因果関係を物語はじめるのです。アルツハイマーを発症しても症状の出ない者、そして逆に無残に明晰さを奪われてゆく者。その差はいったい何に因るものなのか。
けれどもこの記録は臨床的な記録にとどまるものではありません。著者と修道女たちの友情の記録、そして何よりも見事な人生のカタログなのです。「ナン・スタディ」が研究の端緒からかかげてきたモットーがそれをよく言い表しています。
「最後まで人生を生きられますように」。
実家に立ち寄ったら、ちょうどライラックが花盛りでした。子供のころ祖父の家の庭からちいさな苗を移したものですが、あっという間に大きく育ち、ひこばえもたくさん、今ではライラックの垣根のような感じになっています。いくつか枝をわけてもらって早速花瓶に生けてみました。丁寧に湯あげしたので、何日かはライラックの香りに包まれてすごせそうです。
さて、アマゾンに注文していた『100歳の美しい脳』(デヴィッド・スノウドン著・DHC)が届きました。パラパラっとめくっただけでまだ熟読モードには入っていませんが、これはいい本だという確信はもちました。著者は医学博士で、アルツハイマー病の研究者です。彼の研究に協力したのはノートルダム教育修道女会(日本では京都市において、京都ノートルダム女子大学、ノートルダム女学院を経営)の678人の修道女たち。死後脳を献体することを含めて、加齢とアルツハイマー病の因果関係の研究「ナン・スタディ」に参与したのです。
修道女のライフスタイルはこうした研究に適しています─というのは、共同生活を送っていること、そして生涯にわたって詳細な記録が残されるためです。共同生活を送っているからこそ、そこに現れる個人差がアルツハイマーとの因果関係を物語はじめるのです。アルツハイマーを発症しても症状の出ない者、そして逆に無残に明晰さを奪われてゆく者。その差はいったい何に因るものなのか。
けれどもこの記録は臨床的な記録にとどまるものではありません。著者と修道女たちの友情の記録、そして何よりも見事な人生のカタログなのです。「ナン・スタディ」が研究の端緒からかかげてきたモットーがそれをよく言い表しています。
「最後まで人生を生きられますように」。
by brunodujapon
| 2005-04-23 19:36
| 読書